2018年10月11日木曜日

梅毒、20代女性に流行…男性は20~40代

性感染症の梅毒の感染者数が、昨年に続き5000人を超えた。

国立感染症研究所感染研は10日、今年の報告数が9月30日までに5081人になったと発表。44年ぶりに5000人台となった昨年を上回る勢いを見せている。

 梅毒は性的接触を通じて感染する。現在の流行は男性が20~40歳代、女性は20歳代が中心。性感染症の治療を行うプライベートケアクリニック東京(東京都新宿区)の尾上泰彦院長は「性風俗に関わる職業の女性や客の男性が多い。夫が感染し、妻にうつしたケースもある」と説明する。

 都道府県別にみると、東京1284人、大阪874人、愛知338人、神奈川280人、福岡229人など都市部に感染者が多い。

 梅毒は、感染して約3週間で陰部や口、肛門にしこりができ、その後、手足など全身に発疹が出る。症状は治まったり再発したりを繰り返す。抗菌薬で治療できるが、放置すると脳や心臓などに異常が出る恐れがある。妊婦がかかるとおなかの赤ちゃんにも感染し、死亡することもある。

 感染研細菌第1部の大西真部長は「不特定多数との性的接触は避け、コンドームを使うことで感染リスクは減らせるが、完全ではない。感染が疑われる場合は速やかに検査を受け、感染が分かったらすぐに治療してほしい」と話している。

(読売新聞(ヨミドクター) 2018/10/11(木) 11:20配信)

梅毒2年連続5千人台…感染3週間で「しこり」

国立感染症研究所  は10日、性感染症の梅毒の感染報告者数が、今年1月から9月30日までの累計で5081人になったと発表した。年間の感染者数は、昨年の5824人(暫定値)に続いて5000人を超えた。

 今年は、44年ぶりに5000人台を記録した昨年を上回る勢いで増えている。都道府県別では、東京1284人、大阪874人、愛知338人など、都市部で多くなっている。

 梅毒は性的接触を通じて感染する。3週間程度で感染した部分にしこりができるなどし、その後、手足など全身に発疹が出る。症状は治まったり再発したりを繰り返す。

 抗菌薬で治療できるが、放置すると脳や心臓などに異常が出る恐れがある。妊婦が感染した場合、胎盤を通しておなかの赤ちゃんに感染し、死亡することもある。

 予防するには、コンドームを使用し、粘膜や皮膚が直接接触するのを避ける。それでも完全に防げるわけではなく、感染が疑われる場合、早めに医療機関を受診する。

(読売新聞 2018/010/10(水)17:52 掲載)